T O P
株式会社
大森.築地…製造加工卸問屋
昭和30年代まで、大森町駅を降りると潮の香りが漂っていた。
東京湾沿いの海岸には、シジミやあさりの貝類や、江戸前のシャコ、アナゴ、タコ等の漁業が盛んであった。
海苔養殖は、遠浅で栄養豊富、波静かな海が良いという。大森はこの条件に適していた。江戸時代の延宝年間(1673〜)頃から始められ、大森の海の沖合いには養殖海苔の竹ひびが立ち並んでいた。そこで作られた高級海苔は将軍家やその菩提寺である上野寛永寺、紀伊、尾張、水戸の御三家に納入されていたほどの美味しい江戸前高級海苔であった。
昭和30年代の高度成長期に、東京湾沖の埋め立て工事が進み、海苔漁場は姿を消し、今では千葉県側と神奈川県の一部を残すのみとなった。
しかし、海苔問屋はそのまま残り、今では大森町駅あたりから平和島にかけての地域に約70軒ほどの海苔屋が集まる、全国の海苔を扱う海苔問屋の町として発展している。
(株)金子海苔店